衆・参ねじれのなか 福田政権船出(2008.1.1)

自民党幹事長に伊吹代議士

昨夏の参議院選挙の結果は、日本政治と自民党に大きな爪跡を残しました。京都では皆さまのおかげで、西田昌司氏が辛勝しましたが、参議院で与党は過半数を失い、民主党が第一党となりました。安倍前総理の突然の辞任と福田政権の誕生と激震が続き、そして現在もなお厳しい政局は変わりません。

福田新総裁は、この難局を乗り切るため、党幹事長に伊吹代議士を指名しました。党は一丸となって、参議院選惨敗の原因を究明し、党再生に取組んでいます。特に、衆参ねじれの現状下で、政治の意志決定が遅れ、国民生活が不安に陥らぬように努力しています。

その鍵は、謙虚で堅実な姿勢、説明と対話の手法です。福田総理の人柄もあって、内閣支持率も五十%前後で安定しています。しかし、野党が対話と妥協に応じず、国会の審議は一向に進みません。対話の呼びかけに応じない姿勢が続けば、今年はやむをえず国民の意思を問う年になるでしょう。常在戦場です。

経済と国民生活安定の政策運営

三つの常識が非常識に

昨年七月の参議院選挙で自民党が惨敗し、日本政治は大きく変わりました。首相指名、予算議決、条約承認以外は、衆参両院の権限は対等―と憲法は定めています。つまり、国民の日々の暮らしを左右する法律は、参議院で過半数を占める野党、就中、野党第一党の民主党が反対する限り、一本も成立しないのが現実です。

伊吹幹事長は、三つの常識が非常識になったと指摘。第一は、政府与党提出の法案は、紆余曲折があっても、成立するとの常識は非常識に。第二は、野党の役割は、政府与党を批判し、溜飲を下げ、反対することだとの常識は非常識に。第三は、政策責任は政府与党のみにあるとして、これを批判するのがマスコミの役割との常識も非常識になったということです。

政権担当能力とは

この政治の現実は、政府与党に謙虚な説明責任を、野党に国民生活への責任と自覚を求めています。民主党に求められるのは、批判や反対だけでなく、国民生活全般に亙る、財源の伴った、具体案を提示することです。野党も日本政治に二分の一の責任を持つのです。

日本の国際貢献が国際社会に認められてこそ、貿易も金融取引も円滑に行えます。そのうえに、私たちの日々の生活が保障されるのです。日本の国際貢献の一環である給油活動の新特措法について、民主党は対案を示しえず、反対のみに終始しました。それは民主党内の意見がバラバラで、統一的な対案をまとめえなかったからでしょう。政権担当能力とは、現実対応能力のこととすると、民主党には疑問符が付きます。

総選挙と政界再編成

常識が非常識に変ったことを自覚せず、反対の繰り返しの民主党では、日本政治は機能せず、被害者は国民です。状況打開には、三つの方法が考えられます。個別政策テーマに限った協議。総合的な話合い機関の設置。自公と民主の連立内閣。自公にとっては、個別政策協議が望ましいのは当然のことです。

政治の現実を正しく理解した数少ない民主党議員の小沢代表は、昨秋に福田総理と連立で合意しながら、党内の支持が得られませんでした。その後の民主党内のドタバタ劇はご存知のとおり。参議院と民主党の意識が変らねば、衆議院の解散総選挙は何の解決にもなりません。

闘う体制整備のとき

既に前回の総選挙から二年半、解散はいつあってもおかしくない今年です。自公両党が衆議院の過半数を確保し、その民意のうえに、民主党にかつての常識からの脱却を迫ること、民主党の良識派を巻込んだ政界再編成を行うことが、最もありうる現状打開の方向でしょう。民主党も独自政権樹立のため、死にもの狂いでしょう。大きな政治決戦の年なのです。常在戦場の年です。

参議院惨敗の反省のうえに、伊吹幹事長が責任者となって闘う、来るべき総選挙の政策テーマは、「経済と国民生活の安心」をどの党が保障するかです。その為には、民主党の公約が財源の裏付けのある実現可能なものか、票を買うための不渡りになる空手形なのかを検証し、有権者の皆さんの理解を得る必要があります。人口減少の長寿時代を迎え、社会保障とその財源たる税体系の改革、教育や科学等の将来投資、中小企業や地方への温かい配慮等々、伊吹さんへの期待も高まります。

京都市長選を勝ち抜く

京都では二月に市長選です。京都市の中心は伊吹さんの京都第一選挙区。勝利の鍵は第一選挙区内の府市会議員と伊吹後援会の動向如何です。伊吹さんは、市民のためには、自公民対共産の二極選挙を進めるべきとの考えです。

何故なら、自公対民主対共産の三極で争った場合、自公推薦の市長が誕生すれば、共産・民主相手に議会運営は難行するでしょう。万一、民主又は共産の市長が誕生すれば、国との関係は断絶して、蜷川府政の失敗を繰り返します。市長選勝利に頑張りましょう。

伊吹さんと私
國枝 克一郎

伊吹先生と初めて懇談したのは昭和57年頃、佛光寺通り寺町辺りの駄々広い二階部屋で、二人でケロッとボトルを一本空けたと思いだします。

当時、私は市会議員には復帰したものの、先の衆議院選挙での反乱立候補ペナルティで未だに無所属でした。伊吹さんは、私の自民党への復党に尽力すると約束してくれましたので、彼の初選挙から応援させて頂いて、今日に至っています。

私は中曽根派を任じていました。個性派、政策派、論客派の先生方が多いと理解していました。その後継の渡辺先生派の伊吹さんもその通りの人だと親近感をもつことができました。また事実以上に土俗的に、大げさに義理人情をひけらかす政治の世界では、珍しく彼は、人任せにできない性格、その上に完璧主義者です。些か言い過ぎるとの批判もありましたが、私は彼の理解者であったと思っています。

はや13年になりますが、小選挙区制導入のおり、私が府連幹事長になりました。私は選挙戦術の抜本的な変化に応じ得ると些か自負していましたが、党の選挙対策を担っておられた伊吹先生の理解度には兜を脱いだものです。

伊吹先生は本来の見識に加えて治世術にも大きくなられました。豊臣秀吉の「天下最も多きは何物か、最も少なきは何物か」と云うダブル・クエッションに、「天下最も多きは人なり、最も少なきも人なり」と応えたのは黒田如水です。

伊吹文明と云う人は希有な逸材であります。京都にとっても大切で貴重な人であると申し上げたいのです。時恰も二月は京都市長選挙です。伊吹先生の担い方と存在・ご活躍を期待しています。

「少年の時は当に老成の工夫を著すべし。老成の時は当に少年の志気を存すべき(佐藤一斎)」

私も、京都のため、国のためにも晩節を務めたいと願っています。

元京都市会議長  國枝 克一郎

東京だより

料理エッセーを出版

この広報誌「いぶき」の四面、「ちょっとうまかったもの」も五十回。これに伊吹さんの食の随筆を加えたエッセー集が、講談社から出版されます。

大臣のこだわり手料理」と題する滋味あふれる食の本。質素な素材で豊かな風味を描き、政治家の日常生活の哀歓を伺わせます。お近くの書店で是非お求めください

パーソナリティに

政治を身近に感じてもらうため、伊吹さんは、十一月からニッポン放送等の全国ネットのパーソナリティを担当。政治、経済、京都のこと、趣味の話題等々も豊富。

柔らかく、ゆったりした京都弁の語りも好評。リスナーの質問や感想も多く、丁寧に答えるなかから、政治と国民の距離もぐっと縮まります。

農村で農民と語る

昨年七月の参議院選挙敗北の原因の一つは、農村部の支持離れでした。その反省のうえに、自民党は食糧政策、農林水産業の位置付けを再構築。

党幹部も積極的に地方に足をはこび、農民との直接対話を開始。伊吹幹事長も、まず米どころ秋田を訪れ、水田で農民と語り、意見に耳を傾ける。地道な活動です。

女性議員研修会で

自民党には、地方議会で活躍している多くの女性議員がいます。女性議員の研修会が、年に一度党本部で開かれます。伊吹幹事長も挨拶に。

法律や政策の決定権を参議院で握る民主党を評して、「福田総理は、参議院では自分の政策に反対される実権のないお嫁さん。民主党は財布を握っているお姑さんです」と。

党のスポークスマン

衆参両院の主導権を握る政党が違う現状では、お互いの主張を譲らぬ限り、政策は決らず、困るのは国民。譲歩、話合いの鍵は世論次第です。

自民党のスポークスマンを務める伊吹さん。記者会見、TV出演、日本記者クラブ等の講演は勿論、外国メディアにも英語で対応と超多忙。世論の喚起に懸命に努力。

伊吹文明 顔写真

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