国会レポート

NO.190  長寿時代の給付と負担(長寿医療制度を考える)

釣人の身動きもせず若葉かぜ。さわやかな初夏になりました。お元気ですか。

六十年前の終戦の時、日本に残されたのは、教育水準が高く、家族や地域の絆を大切にする勤勉な国民。その必死の働きで、食生活は向上し、世界有数の社会保障制度を持つ国に。七十五歳の方の五十年前の苦しい生活は、今の二十五歳の方には想像もできないと思います。長寿世代の方々の努力への感謝の気持のうえに、世代間の共助の精神に支えられたのが、年金、老人医療、介護制度

長寿医療制度の改革は、説明不足もあり不評です。が、この改革は長寿者の気持と健康状態に応じた医療を財源面で支え、世代間と長寿世代内の負担の公平を図るものです。現在年間十二兆円の長寿者医療費は、現役世代の税と保険料で各々五割と四割が負担されていますが、今後は益々増えていきます。

残り一割を負担する千三百万人の長寿者のうち、千百万人の長寿者のみの世帯は国保料でこれを負担しておられますが、息子さんの扶養家族の方は、同じ年金を受給しても、息子さんの健保料でカヴァーされるため負担はありません。第二は住んでいる自治体により保険料にバラつきがあります。この二つを平準化するのが今回の改革。従って、保険料は上る方も下る方も出てきます。

長寿社会は進みますので、今の制度を維持する限り、欧米並みの国民負担は避けられません。皆で議論を重ねましょう。ご自愛を。

2008年5月16日 於議員会館

伊吹文明

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