週刊いぶき

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来月はもう秋分ですが、まだ猛暑が続きます。今年は異常気象で台風や集中豪雨により各地で災害が多発しています。世界では大規模な山火事や土砂災害のニュースも。二酸化炭素排出による温暖化や海水蒸発が原因と聞くと、「科学技術の発展は人間に幸せと同程度の不幸をもたらす」との言葉を思い出します。科学のもたらす便利さや快適さに感謝し少しずつ享受ではなく、もっと便利に・もっと快適にとむさぼってしまう人間の業の恐ろしさでしょうか。

NHKのニュースで、「明日も猛暑が続きます。外出を控え適切にエアコンを使ってください」との呼びかけを聞くと、その通りだがエアコンの電力発電の為に排出される二酸化炭素が更なる温暖化の原因を作ると考えると、私達は「我慢」や「節度」を忘れ、快適・便利な今を最大限に享受しようとする業の蟻地獄に落ち込んだのかと思います。

人間社会だけでなく、自然環境も温暖化で大きく変わっているのに改めて気付きます。今年で終戦81年ですが、母と弟と3人で終戦の玉音放送を聞いた昭和20年8月15日正午は、庭で「ジイジイ」と鳴く油蝉の声が騒がしい日でした。あの頃の子供の蝉採り遊びの対象は、灰色の小さなチッチ蝉と茶色の中型の油蝉でしたが、温暖化の進む現在ではチッチ蝉は姿を見せず、油蝉は南方系の羽根が透明なシャンシャンと鳴く大型の熊蝉に押され、その数は大幅に減っています。一椀の白いご飯が夢でしか食べられなかったあの当時を経験している私達の世代には、現在の快適で便利な生活の中でも節約・我慢という言葉が心のどこかにあって、電気のスイッチを切ったりすると、「ケチなことをしないで」等と小言をくらうのも時の流れでしょうか。

日本のガソリン価格は産油国の米国より安く、G7のなかでは最低です。それはガソリン価格維持の補助金(国民の税金)が投入されているからです。「軽」しか移動手段のない地域や農業・中小企業用の燃料には地方自治体を通じて一定額の助成金を交付し、その他のガソリン価格は欧米諸国並みにすれば、「強い日本経済再生」の財源の一助ともなり、温暖化の原因である排出ガス抑制にもなると思います。

ネット社会になり、AI利用が本格化してくる将来を思うと、子供や孫の時代の日本社会、地球の自然環境はどうなっているでしょう。人間の業に応える政策は安易な集票手段であっても、我慢や節約を説く政治、それを支持する有権者がそろそろ多数になってほしいと思うのは、古い考えでしょうか。