週刊いぶき

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自民党役員人事と内閣改造が終りました。新閣辞令や政局的人間模様等がメディアで飛び交いましたが、参議院人事を除くと常識的顔ぶれの印象です。秋の臨時国会や年末の予算編成が待ちうけるなか、政策の継続性、それを実現するのに不可欠な㋑与党内の人的バランス㋺野党との人脈信頼感を考えると、この布陣で当面は、①食料品消費税の1%への時限減税、②衆議院議員定数削減に、参議院での少数与党の下で対応することになります。

その後には、③不安定な国際情勢、特に同盟国米国の動きが読み難くなっているなかで、日本の経済・軍事両面での安全保障をどう担保するか、④高市さんの悲願である強い日本経済再生の道筋を年末の予算編成・税制改正でどうつくるか、⑤自民党の足腰を実質的に支えている地方議員の来春の地方統一選挙をどう勝抜くかで、来年の自民党総裁選の様相も決ってきます。国民の心情を代弁すれば、「企業は増収・増益でも、物価高のなか賃金や下請けへの配分が充分でない。景気回復が続いているとの専門家のご託宣でも、庶民には実感がなく、社会の二分化が進んでいる」でしょうか。

現在の物価高は景気過熱によるよりも、原油価格高騰と購買力比較からすると異常な円安による輸入物価高騰によるものです。年末の予算編成には、①消費減税の財源、②ガソリン暫定税率廃止の財源、③給付付税額控除の給付先行の財源、④防衛力強化の財源等の処理が待ちうけています。市場を円安へと刺激しない予算編成の為には、現状を正直に国民に伝え、今の少しの我慢が将来の大きな安心になることの理解を得る政治的努力が必要です。その為に政治への信頼が不可欠で、新閣僚の立居振舞いには特に注意してほしいものです。

今回の内閣改造の最大の目玉は、維新から中司前幹事長が入閣し、閣内協力に転じたことでしょう。連立と従来の閣外協力は法的にも政治的にも全く違います。憲法65条は「行政権は内閣に属する」とし、66条は「内閣は総理大臣とその他の国務大臣で組織し、行政権の行使については、国会に対し連帯して責任を負う」としています。内閣の意思決定、つまり行政権の行使は全国務大臣の署名により発効するので、維新は高市内閣の全てに責任を持つことになり、国会・国民に対して異なる立場、意見の表明は国会・地方議員共に出来ません。政権を担うとは、混乱を避け我慢・忍耐を共有することです。