週刊いぶき

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11月25日

総理就任後の連続外交日程、本会議や予算委員会質疑を終え、高市さんは漸く補正予算・来年度予算案編成等行政権行使の肝に取組みます。本会議答弁は安全運転でしたが、一問一答の予算委員会では、①台湾有事は日本が集団的自衛権行使の存立危機事態になりうる。②社会保障等の行政サービスを借金ではなく税収で賄える状態に回復する目標(PB)年度を単年度とせず、複数年度で考える等従来と違う高市カラー(本音)も。

本音を封印(?)し、官僚作成答弁の多かった従来の首相答弁に比べ、自分の考えでの高市答弁の評価は人それぞれの現状認識や政治信条により違うのですが、行政権を預る内閣の長としての高市さんには、現実の制約のなかで現実を混乱させず一歩ずつ行政を進めていく政権担当能力を期待します。野党が①集団的自衛権行使のパートナーとなる米国の対応が決まっていないが、②複数年度とは何年度か、そのうち1年度のバランスで良いのか、合計してバランスするということか等々、二の矢の追及をすれば答弁はどうでしょう。

世界のなかで存在感ある日本を取戻すとの高市さんの目標は私も全く同感です。どのような道筋でそこに至るかが具体的政策です。国益を護り主張できる対外交渉力強化は、憲法と国民の心情を考えると、軍事力強化には米国の軍事力による対日交渉力を減殺する以上の期待は難しく、また頼るべきでもないでしょう。となると対外交渉力としては、かつての強い経済を取戻すことに行き着くのは、高市さんならずとも当然です。日本の輸出競争力が強いので我々は貿易赤字で大変だ。①繊維、自動車等の輸出規制を、②牛肉等の農産物の輸入促進を、③為替レートの円高要請(スミソニアン協定やプラザ合意)の圧力等々に対処し、これをあやし交渉する立場こそが日本の力の源でした。

この為に安倍さんは、㋑金融緩和㋺財政出動、その結果としての㋩民需(消費・設備投資)拡大の三本の矢の好循環で経済再生を目指すアベノミクスを掲げました。結果は景気に乗数効果をもたらす国内設備投資が伸びず、海外投資や内部留保が膨らんだ結果、給与は上昇せず消費も盛り上がりませんでした。高市さんはアベノミクスの㋩を財政(研究開発、企業補助金と税制)を使い、戦略産業を中心に拡大し、従来の日本経済の競争力、活力を再生しようとしています。この成功の成否は、日本の㋑労働生産性復活の鍵である投資の決定者である経営者、㋺働き手である国民の双方の覚醒、㋩財政支出による経済力向上の成否、結果としての㋥税収増の4つが実現できるかの関門を越えねばなりません。次回は数字でこの関門越えの成否をご一緒に学びましょう。