国会では先週ご一緒に学んだ補正予算案の審議が進み、政府部内では来年度税制改正・予算編成作業が大詰めです。補正予算規模約18兆円の内、強い日本経済再生の高市構想の支出は6兆円強。一方物価対策等当面の国民への痛み止めが9兆円。これ等を賄う財源は税収の見込み増等では追いつかず、約12兆円の国債を増発。積極財政論者は、将来投資の為の国債増発は将来税収増として戻ってくると説きますが、高市経済再生支出6兆円を上回る国債発行は将来投資でなく、今に生きる私達が使う痛み止めの財源になっています。
「世界で存在感ある日本」再生の為に必要な外交交渉力となる「強い日本経済の再生」との高市構想は私も全く同感です。その為にはご一緒に学んだように、①経営者の国内設備投資意欲、賃上げや下請けへの配慮、②国民の勤労意欲向上の二つで日本の労働生産性を向上させねばなりません。この関所を超えるには、数年を要すると考えるのが常識でしょう。その間、積極財政に「責任ある」姿勢を示し、国民に説明を盡し、市場と我慢強く向き合わないと、①国債増発が国債価格低下、②長期金利上昇(民間設備投資・住宅建設に負の影響)、③円レート下落(円安による物価高)を招来することになります。選挙を前提とする日本の民主制の下で、国民が日本経済復活の為、どこまでこの物価高等に耐えて頂けるか。高市さんが尊敬するサッチャー英首相のように、高市さんの国民への覚醒と我慢と努力の呼びかけが心に響くか。
以上を前提に、補正案編成過程で気付いた点を述べます。①経済財政諮問会議、成長戦略会議の一部委員から、「前年度補正を上回る規模を」との意見があったとか。予算特に補正予算は、財政法により「必要最小限のもので編成し、国民負担と市場への悪影響を抑えねばならぬ」はずです。高市さんには、アベノミクスの指南役だったイェール大学の浜田先生の現状認識を聞く等異なる意見にも耳を傾けることを推めたいと思います。
②次に来年1月から3月までのガソリン減税等の減収分は、税収の上振れ分と相殺され歳入に計上されています。その減収分の代替財源は補正予算では放置され、結果として国債で賄れています。減税に賛成した与野党は、約束どおり代替財源を確定しないと、更なる円安、物価高のつけこむ余地を残すことになるのを怖れます。
③石破内閣の当初予算の予備費を国会決議で減額したのが、補正予算で7千億円復活した経緯を国会軽視の謗りを受けぬ説明も必要がなりそうです。当突に出てきた所得制限なしの子供手当2万円給付と併せ、枠の拡大の為ではないとの市場への説明が望まれます。