昨日の投票結果は比例代表の一部を除き確定。自民党が単独で3分の2を確保、目標の与党で過半数233を超え、自維連立・高市内閣は国民の信認を得たと言えます。予算委員会等全ての委員会の委員長を与党で占められる安定多数(243)、全委員会で与党過半数の261まで達成し、3分の2を超えるとは自民党自身も予測していなかったでしょう。国民の日常を支える来年度予算の遅れを覚悟で高市さんが解散を急いだのは、国会の安定運営を期待したからで、それだけに今こそ、高市さんには謙虚さが求められる時です。
国会は衆参両院で構成され、予算案の議決と条約等の批準は衆議院の議決が優先しますが、法律案で衆参の意思が分れた時は、衆議院の3分の2(310)で再議決できないと廃案になります。今回与党で衆議院3分の2を確保したので、参議院で自民・維新で過半数がなく法案が否決されても、衆議院で再議決できるので、高市内閣の国会対応は「決められる政治」を確保したといえます。それだけに、再議決を国民が是とする謙虚さ・丁寧さが求められるのです。
もう一つ高市さんが謙虚に考えておくべきは、自民・維新の今回の議席は小選挙区制の性質上、1位の候補者のみが当選する結果だということです。自民当の小選挙区や比例の得票数は、過半数に遠く及ばない4割弱だということを謙虚に受け止め、異なる意見にも耳を傾け、丁寧に理解を求め、政策の遂行や国会・党運営に当たってほしいと思います。
「解散」は三権の二つ、国会と内閣の関係に係わるので、内閣の行為として憲法に記されています。しかし解散後の「総選挙」は政党に対する国民の選択で、その結果として議院内閣制の下で国会での指名により総理大臣が誕生します。従って解散とその後の総選挙は、総理大臣(総裁)と与党(幹事長)の信頼と充分な意思疎通のうえに行うべきものです。今回の解散までの経過を考えると、高市さんには与党との絆を結び直し、野党とも良好な人間関係を築き、政治運営に当たってほしいと思います。
多党化で過半数を占める政党がない方が良いか、迅速な意思決定が良いか。過半数型成に協力する政党が耳障りの良い提案を条件とし、その財源等の苦い政策は政府・与党まかせの無責任多党化、良いとこ取り多党化(自民党も含め)の現状は、国民に見極めてもらう以外に排除できず、目先の痛み止めの繰り返しは根本的病因の治療を遅らせます。高市さんは耳障りの良い対症療法でなく、自論の生産性の高い日本経済再生の為、異なる意見にも耳を傾け国民に覚醒と協力を求める出発点としてほしいものです。
9日のBS日テレ『深層ニュース』、11日BSフジ『プライム二ュース』に出演します。
週刊いぶき